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魔法科アニメ2期1話感想

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サムネ用

 

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脚本:中本宗応(ライトワークス)

絵コンテ:吉田りさこ

作画監督:石田可奈(Aパート) 豆塚隆(Bパート)

 演出:江口大輔

 

原作9巻116pまで

 

Aパート

・比較

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・アンジーが後ろ髪を結い上げているのはコミカライズ参考。

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・ミラーケージにリーナ(アンジー)が映っている描写で初っ端から「上手いなこれ」って思いました。リーナが仲間を撃ってしまうことで自分自身も傷つけて(殺して)しまっているって表現なんじゃないかと。

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ミラーケージにリーナが映り込むのはコミカライズもそうなんだけど、アニメはよりリーナの感情をわかりやすく表現してきた感じ

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・「あなたを処断します」のあたりは日笠さんの演技と一瞬躊躇う目元のアップにより、コミカライズよりも悲痛な感じに。原作には「悲鳴のような宣告」とあるので忠実でわかりやすくなってる。

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・アニメではリーナの処断の後に達也たちのクリスマスシーンが来てるけど、原作では順序が逆。テスト勉強中の雫の留学の話とクリスマスパーティをくっつけたのはコミカライズを参考にしてるっぽい。

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コミカライズより幹比古と美月の距離が近くていいですね

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・雫の送別会なので美月が切り分けたチョコプレートの付いたケーキは、回って主役である雫の元に回ってきている。

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・リーナとベンの会話シーン。会話内容は原作のまま。コミカライズではカットされた部分で代わりの説明をシルヴィが行っていた。

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・ここコミカライズのようにカットしなくて大正解だなと思っていて、リーナが諜報活動が苦手だとか、年齢や戦闘力を優先してリーナが選ばれた説明とか、「なぜリーナほどの魔法師が日本に来たのか」は大事な部分だし最初に出しておくべきだと思うので。

・あとここは諭すような大人のベンとの会話により、リーナがまだ年相応で軍人としては精神的に未熟な「劣等生」であるのが原作で最初に分かるシーンなので、カットしなくて正解。

・ベンにはリーナより年下の娘がいるのでリーナに割と優しいのです。

 

・あとここで飲み物にリーナの顔を映すシーンも良いなって思ってまして。「顔が映っていて自分の顔を見ている=自問自答している、自分に言い聞かせている」って意味に見えるし、「水面で顔が揺らいでいる=精神的に揺らいでいる、不安に思っている」って意味にも見えるんだよね。

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・Bパートにも飲み物に顔が映るシーンがあって、一つの話に二回も同じ表現があるのはやはり意味があるんじゃないのかなあと思うのです。

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・ちなみに達也のシーンにも飲み物出てくるんだけど顔が映ってないので、達也の心はブレてないってことなのかなと。リーナもベンに説得されて決心したあとは水面に顔が映ってなくてティーカップだけになってるので。

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・にしても良い尻だ。

 

・真夜さまとの会話シーン。ポーズはコミカライズ参考っぽい。原作では11月に達也と真夜さまで一対一で会談を行っていたので、ここはアニメ改変。

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・深雪さんの服装はコミカライズ参考。コミカライズでは真夜さまとの会話の回想シーンのときに深雪さんがこの私服だったので、アニメでは真夜さまとの会話の時にこの私服を着ていることになっていてまずいことになっている。司波兄妹は真夜さまとの映像付き電話の時は必ず正装に着替えているので。

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このあたりの深雪さんは自宅では兄の前でしか露出の多い恰好をしないので…もったいないミスですね。

 

・初詣のシーン。比較

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・ここ二人の歩く速さが違うんだよね。深雪さんは着物だから歩幅が狭い。細かいなあと

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・この深雪さんの肌の白さ良いですよね。一期から肌の配色変更してなくて良かった。

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・一期と比べて深雪さんの美人描写をするようになったのはめちゃくちゃ大きな進歩なんだけど、明確にモブが見惚れたりするシーンが一つしかないっていう。深雪さんほどの美少女がいながらモブがすれ違い様に振り返りもしないという。

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ちなみにコミカライズはきちんと描いてる。

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・石田さんが一期のころより大人びた顔で描いてくれるようになったので、一期よりデザインで美人に見えるようになったというのはめちゃくちゃ良いことです。

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・この照れたときにフリフリするの上品さがないので幻滅したんだけど、劇場版の小説版で照れるときに体をモジモジさせるみたいな表現があったので、作者的にはこれが「淑女の恥じらい方」らしい。(後に調べたら「急に熱を持った頬を押さえて、深雪が身体ごと横を向く。」とあったので、一期にもあったこの体フリフリはアニメスタッフの解釈の可能性が高い)

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・しかし一期一話のこれに比べたら遥かに良くなっていると思います。一期一話の深雪さん、見返すと誰こいつ感すっげ

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・リーナも美人に描いてあって嬉しいんだけど、リーナほどの美少女が奇妙な恰好してウロウロしてるのにモブが誰も彼女のほうを見ていないのがすごく違和感あった。

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モブの描写が甘すぎるんだけど、美人に見えるように描いたという事実はホンっトに偉大な一歩

 

・比較

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・この服装変更は私はいい改変だと思います。原作の格好だと現代で着ていてもそんなに時代遅れ感や奇抜感はないと思うので。間違った日本感を出すためにギャル系振袖という選択肢はアリ。

魔法少女って言われると違和感あるなあ。着物着てる魔法少女って少数では?私は思いつかない。

 

・石田さんの描く縦ロールの描写細かくてすごいですよね

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・ちなみに原作では初詣には小野遥先生も参加してたけどアニメでは除外されてますね…

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Bパート

・Bパートから作画監督が豆塚さんに変わるんだけど、絵柄が違いすぎるw

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・ちょっとここでデザイン比較を見て欲しい…

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※1枚め3枚めが劇場版デザインで、2枚め4枚めがアニメ2期のデザイン。

そっくりじゃありませんか…?(前髪上部のラインの描き方がそのまま)

司波深雪のデザインも見てみると…

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※1枚め3枚めがアニメ1期のデザインで、2枚め4枚めがアニメ2期のデザイン

模写ってレベルで設定画そのまま…

で、Bパートのミアを見て欲しいのですが

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・Bパートのミアが明らかにリーナより瞳が小さく描かれている(作画がAパートっぽい)のは、ミアのデザインを二期用に石田さんが新しく描き下ろしたから一期の頃とは描き方が違っていて、それを豆塚さんが「資料通りに」作画したからではないか?

・何が言いたいかというと、一期と劇場版の設定画を使い回している可能性が高くてですね…豆塚さんは設定画に忠実に作画していて「作画を設定画通りに統一させる」という作画監督として優秀な方ってことです…。

しかし原作に合わせているのは石田さんのほうで、かつデザイナーである石田さんと作画を合わせてないのはどうなのか…。

優秀なことが裏目に出ている…みたいな…

 

・ほかの方も指摘してましたけど、リーナより深雪さんのほうが胸が大きい(原作30巻参照)のに作画だと逆なんですよね

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入学編の時点で深雪さんの身長は160センチ、劇場版のリーナの身長は162センチ。

30巻の三年生時では深雪さんとリーナの身長差は1センチリーナのほうが大きいと描写がある。

ので、二年経て深雪さんのバストが急成長したとも考えられるが、そもそも三年生時の作画でもリーナのほうが胸が大きいという作画ミスがあるので…何とも言えないですね…

 

・比較。アニメは若干光るエフェクトをつけて美少女描写してるんだけど、Aパートの石田さんの描き方と比較すると睫毛の描写もないし輪郭が丸っこいので効果は薄い…。

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・深雪さんとリーナという超美少女が登場したのに背景のモブの誰一人も二人を見ていないという。コミカライズにはきちんと美少女描写があります。

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・ここで達也がレオに突っ込み入れるのはアニオリ。達也が学友と学生しててほほえましい。好きなシーン。

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・達也の挨拶とか幹比古がミキって呼ばれることになってしまう会話もあったがアニメはカットされている。

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・比較

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森崎くん!

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・自宅での兄妹の会話シーン。服装はコミカライズ参考。原作では深雪さんの座る位置は達也とテーブルを挟んで反対側だったので、クリスマスパーティ前の兄妹の会話シーンとここを合体させたものと思われる。

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原作33ページ(クリスマスパーティ前の会話)では兄妹は隣に。原作86ページでは兄妹はテーブルを挟んで反対側に。コミカライズは分けて描いてるのでそのまま原作通りに座っている。

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・シルヴィたちとの会話シーン。アンジーの名前の会話をシルヴィとの会話の合間の回想シーンに入れて尺短縮をはかっているのは上手いと思いました。

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・比較

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・原作では「アンジェリーナの愛称はアンジーじゃなかったかな?」の会話→シルヴィとリーナの会話→兄妹の「リーナの正体はアンジーシリウス~」の会話の順なんだけど、アニメだと入れ替えてますね。

・兄妹の「リーナの正体はアンジーシリウス~」の会話シーンには深雪さんの調整シーンというお色気シーンがあったんですけど、アニメはカットされてます。

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・校内での達也とリーナの会話。原作では花音に頼まれて校内巡回にリーナを連れている途中での会話なんだけど、達也の巡回中にリーナが話しかけてきた形に変更になってます

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原作「カノンに聞いたら」

漫画「カノンに聞いたら」

アニメ「ほのかに聞いたら」

花音が出てないのでセリフが変わっている。


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・細かい指摘なんだけど指を差すのはやめて欲しかったですね。海外では指差しは日本より失礼な行為じゃなかったか?

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・比較

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・ベンとの通信シーン

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・原作ではこのシーンの前にレオと千葉寿和たち警察とのやりとりがあったけど、予告を見るにそれは二話に持ってくるようだ。

あと「リーナは九島閣下のご血縁かい?」の会話の後にも寿和警部による変死事件捜査シーンがあったがそれもカットされている。

 

まとめ

★★★☆☆

・Aパートの作画は良かったけどBパートは良くなかった。あとBGMがクソ。1期の頃から思っていたが魔法科の雰囲気と全く合っていない。せっかく石田さんが深雪さんを美人に描いてくれてるのに軽いBGMのせいで品を下げてて許せない。

・1期より作画が綺麗になってるし、深読みできる表現もあって映像的に楽しかった。

・構成に関してはかなり上手いと感じた。シーンをくっつけたり入れ替えたりして場面展開を減らして分かりやすくしてるし、マイクロブラックホールの話や寿和警部の変死事件のあれこれ、小野先生や花音の登場をカットとか情報を極力減らしてリーナに焦点を当ててまとめてたのは上手いと思う。

感想で「初見の人にリーナを知ってもらうには良い1話だったのでは」みたいな意見を見かけたがその通りだと思う。

・良いと悪いが半々って感じです。構成はかなり好き。1期のころのコミカライズそのまま映像化したようなガバガバ構成に比べたら2期はちゃんと練っているなと感じられた

 

 

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