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魔法科アニメ2期2話感想


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サムネ用

 

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脚本:中本宗応(ライトワークス)

絵コンテ/演出/作画監督/原画:高岡じゅんいち

総作画監督:石田可奈

 

原作9巻117p~9巻184pまで

 

Aパート

・出だしの虫の羽音のようなBGMが不穏さを出していてすごく良いなと思って、のちのシーンでレオがパラサイト(吸血鬼)の気配に気づいた場面と原作読みなおして判明したのですが、このBGMは原作の「虫の羽音のようなざわめき」(パラサイトの会話の音)の再現なんですね。

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・アニメでは2096年1月13日になっているが、パラサイトたちの「また不適合か?」の会話は原作だと1月16日(月)の夜。被害者の格好も原作と違うのでここは原作9巻の68ページ(深雪とリーナが学校で対決するところの前)の被害者発見シーンと組み合わせたものと思われる。

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・よくみるとレオが徘徊してるのが分かる。

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他校の制服が一般的なので、魔法科高校の制服がかなり派手なのが露骨になりますね…

 

・原作では2096年1月14日に警察の千葉寿和に捜査を協力を頼まれるシーンがあるがアニメではカット。

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・1月16日(月)(おそらくアニメだと1月14日)の学校での会話シーン

アニメ「珍しいな。レオが欠伸なんて」

原作「今日は随分遅かったな?」

コミカライズ「今日は随分と遅かったな」

原作ではレオは達也たちの会話の途中で参加するが、アニメだと最初から参加している。昨夜レオが徘徊していたのをわかりやすくするためだろうが、なんで徘徊していたのか原作のように理由が述べられていないため、不可解に思う視聴者もいたようだった。しかし徘徊の理由を喋らせるのはレオらしかぬ行為だし、モノローグやナレーションで語ってはテンポが悪くなるだろうし、私はカットはやむなしだと思う。

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・エリカが机に腰掛けるのは原作通り。コミカライズと比較。

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口パクの描写細かいですね…

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・原作では「隣の席から眉を曇らせて、と言うより少しビクビクした表情で」とあるがアニメでは怖がらせていない。

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・サイオンレーダーの話はカットされるなあと予測はしてたので気にしてないんですが、達也の「オカルト的といえば、つい百年前まで魔法はオカルトの最たるものだったんだけどな」のセリフがカットされてないのが地味に嬉しかったですね(コミカライズではカットされてる)。魔法科の魔法は体系化されてからまだ一世紀くらいしか経ってないのでまだ未知の部分が多く、魔法を人間のものではないと恐怖している人達も多くいるので。あとこのセリフは人間主義(魔法師を排除しようとする人たち)の話にスムーズに繋げられる。

 

・比較

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コミカライズの一コマ置いた間の取り方も良いんですけど、アニメの眠そうな目元にキリっと光が宿る描き方も良いですねえ。

 

 

・学食での会話シーン

原作では席順の描写はなかったんだけど、深雪さんとほのかが達也の隣に座っていないのは違和感ありますね。1話では隣に座っていたので。

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教室でのシーンもだけど、司波兄妹の姿勢が良いのが嬉しい。

  

・比較

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吸血鬼の話してるのに緊張感ないなと思ったが、明るい感じなのは良い緩和剤でもあるのかな。

 

・このレオの目線細かいですね。エリカと比べて表情が堅いとことか。2話は全体的に視線とか立ち方とか細かい動きの描写がすごい。

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・比較

達也の関心を得られてうれしくなってるってシーンなんだが、アニメだと嬉しそうって感じはあんまりないですね。

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・原作ではこの後にフォーマルハウト(アニメ一話でリーナに処断された人)の脳に異常があったと判明するシーンがあったがアニメではカット

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・1月15日の夜(原作では16日の夜)、パラサイトとスターダストとレオの戦闘。

原作ではこっちにパラサイトの「また不適合か」の会話が入る。

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・シルヴィのオペレーションはアニオリですね。

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・原作ではここのシーンの被害者は一人だったので、二人に増えてますね。あと原作と服装が微妙に違う。コミカライズは原作通り。

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・スターダストの二人のデザインはコミカライズ参考。よく見るとCADデザインが似ている。あとキャストジャマーの持ち方が違いますね。アニメみたいなのはハリエステクニックっていうんでしたっけ?

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・軌道屈折術式、比較

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・軌道を捻じ曲げる表現を光の糸のように表現するの面白いですね。あと発動の音が通常のCADでの魔法発動音を短くしたような感じで似てますね。コミカライズにはなかった表現。超能力っぽさが出てる。

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・捻じ曲げる表現を光の糸のようなもので表現するのは空の境界の「歪曲」ににてますね。

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・ダンシングブレイズ、アニメで見るとカッコいいですね。原作通り投げたナイフは4本ですね。

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ここも原作通り投げてるのは4本ですね。

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・パラサイトの自己加速術式、虫みたいなカサカサした不気味な表現良いですね

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・レオの服装は原作カラーページから、細かい部分はコミカライズ参考。

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・比較

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・原作でレオは戦う前に吸血鬼がいたと寿和に連絡しているが、アニメでは寿和と会ってないのでなかったことになってる。

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・原作では翌朝エリカが起床後に寿和から真夜中に連絡があったと判明するのだが、アニメは真夜中のシーンを起床のシーンと入れ替えてますね。

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Bパート

・1月16日(原作だとおそらく17日)の夕方、レオの見舞いシーン。

 

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・これなんて花でしょうね?お見舞いには明るい色の花が良いらしいので黄色の配色はおかしくないが、一種類一色オンリーはちょっと地味ですね。

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・エリカの服装比較。原作では「セーターにスカート」とだけなのでコミカライズ参考。この微妙に部屋着みたいなデザインがお見舞いのために急いできた感じがして良いですよね。
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・立ち位置比較。

原作ではレオのお姉さんの貴重な登場シーンなんだけどアニメではカット。

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・2話は全体的にすごいんだけどこの病室シーンはとくに素人ながらも凄いと感じられるシーンだった。

構図とか目線とか重心を小さく動かすところとかキャラが動くと動いた方向にカメラがちょっと追うところとか、始終細かくてすごいですね…説明シーンなのに退屈しなかった。キャラがそこに立って生きて話してるって感じた。

 

ここ、全員にパラサイトの説明をしているから俯瞰視点になっていて

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幽体の話になって、まず話しかけられているレオのソロからそのままみんなが聞いている表現でエリカ、美月たち3人とぐるりと周り、カメラの動きの終着点に次にセリフがある深雪がいて、深雪のアップになるっていう。

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会話の流れとカメラワークがすごくスムーズ。カメラが動いてるから長いセリフの途中でも棒立ち平坦に見えないっていう。

 

 

・1話でもカットされてたんですが、幹比古が「ミキ」と呼ばれていやがるネタはカットなんですね。

 

・「薬を使えば小学生の~」の構図、作画関係の人の考察でレオと幹比古(と美月)の会話に割り込む形(反論している)なので、エリカが対面で割って立っているのはそういう意図があると聞いて、それを踏まえて一連のシーンを見ると納得する部分が多い。

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原作「寄生虫(パラサイト)?そのままの意味じゃないよね?」(エリカ)

アニメ「パラサイト…寄生虫ですか?」(美月)

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エリカのセリフが美月のセリフになっている。

 

原作「~精気だってこと?」(エリカ)

コミカライズ「~精気だってことね」(エリカ)

アニメ「~精気だということなの?」(深雪)

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エリカのセリフが深雪のセリフになっている。

 

美月と深雪は立ち位置的にレオと幹比古の間に挟まらない=会話に同調で、エリカに喋らせると話を割る形になって反論になるっていうのが徹底しているんですよね。すご。

 

でも一点残念な点が。深雪と幹比古はお互い丁寧語で話すので幹比古が「ええ」(コミカライズではエリカへの返事なので「うん」。原作では無言でうなづく)と丁寧語よりで返すのは合っているのだが、深雪が「~ことですか?」ではなく「~ことなの?」と丁寧語で話していないのは不自然になっている。

 もったいない。

 

・確信がないために仲間にパラサイトのことを事前に話せなかったせいでレオが被害にあったことに自責の念を覚えている幹比古を、レオが気遣い遮るように「いいぜ」と許容するシーン。原作再現でとても良い。コミカライズはカットされてたシーンなので。ポーズはコミカライズですね。

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・「君って本当に人間かい?」のシーン

原作ではレオは「さすがに笑い飛ばせないよだった」「明らかに気分を害している」とあるがアニメでは苦笑いしている。背景がギャグチックなのでコミカライズの表現を参考にしているっぽい。

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・ここみんな姿勢よくて良い。

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・「俺の体は特別製だぜ」のシーン

ここ、一瞬口元の笑みが消えて目を閉じて、1拍置いて返事を返すところ細かい。コミカライズの表現にちょっと似てますね。

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・原作とは違いながれるようにエレベーターのシーンに移行する。今まで説明メインで「静」の画面だったのが動くエレベーターで「動」に変わる。

友達が巻き込まれ敵がパラサイトであることが分かり、主人公が本筋に関わりだす(主人公がここから動き始める)=物語が動き出した、という表現なんじゃないかと

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・みんな姿勢が良くて良い。

原作では達也の両脇に深雪とほのかがいて幹比古が嫉妬するシーンがあるがカット。

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ちなみに達也が外に出て話し始めたのは盗聴器を気にしていたから。

 

・エリカと寿和の会話。

寿和がレオに捜索に協力をさせた結果レオが巻き込まれたので、エリカが怒って(私を含む)寿和を殴りつけてたんだけど、アニメでは協力を依頼したのは無かったことのなっているので、寿和の頬が腫れていない。

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・原作では達也たちが来る前に真由美と十文字が見舞いに来ていて、被害者に七草の関係者がいることや、七草が死体を隠しているなど会話があったがカット。

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・「無くて結構」で寿和に背を向ける描写良いですね。原作にもコミカライズにも背を向ける描写はないんですが、原作の「本音か照れ隠しか」(9巻178p)のどちらにもとれる表現になってるんですよねこれ。

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原作「喧嘩を吹っ掛けてきた来たのは向こうの側、こっちは受けて立つだけよ」

コミカライズ「喧嘩を吹っ掛けてきた来たのは向こうの側、こっちは受けて立つだけよ」

アニメ「売られた喧嘩は買うだけよ」

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・アンジーとスターダスト達の会話

原作「事前に与えられたデータに従いキャストジャマーを使用しました」

アニメ「CADの作動を妨害するべくキャストジャマーを使用しました」

キャストジャマーが何なのか分かりやすくする配慮でしょうか?

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ハンターQの顔の描き方が丁寧だ…

 

・リーナとシルヴィの会話シーン

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・比較

原作ではリーナの着替えシーンは1ページぐらいなんですが、コミカライズ同様ねっとり描写してますね。

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ここの重心移動細かっ

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・原作9巻183p「姿見の前でヒラヒラ翻るインナーガウンの端を両手で持って、クネクネトポーズを取っていた。」

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ここ個人的に違和感を覚えたシーンでした。リーナは幼いころから軍の訓練を受けて10代で総隊長に選ばれたので「普通の学生生活」に馴染みがないので、魔法科高校の潜入調査で学生らしいことができてちょっと浮かれている、このシーンなら学生服を着れて楽しい…と私は解釈していたのですが、アニメでは胸元を開けて制服を着崩しているので制服が嬉しいわけではなく、単に自分のスタイルの良さに酔っているようにしか見えないんですよね。

 

・真由美と十文字の会話

比較

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・このシーン、原作では1月16日のエリカの「昨日のニュースみた?」の後、レオが襲われる前のシーンなので、大幅な入れ替え。

 

四葉の話をカットして、原作では会話の冒頭にあった「共闘を望みます」のセリフを最後に持ってきてますね。この辺はコミカライズ参考かなあ

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真由美さんの顔立ちが大人っぽくて良き…

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まとめ

★★★★★

・顔立ちが全体的に大人っぽく今回は変なBGMもなく場面に合っていて、適度な緊張感とじわじわと話が進んでいく感じは1話より魔法科らしい動画であったと思う。不満点は少々あったが些細な問題だと見逃がせるくらいには個人的に好き。

・とにかく動画のクオリティが質が高い。高岡じゅんいちさんの技術の高さに感動する回であった。映画やサスペンスドラマをみているようであった。一人原画ゆえか作画の統一感もあってよかった。

・1話がリーナ紹介な作りでパラサイト関連全カットだったので、2話で詰め込んでくると思っていたが、こううまく構成してくるとは思ってなかった。まだ2話だが、1期と比べて2期はかなり構成を練っていると思う。

・2話は警察関連や四葉家と七草の関係やら細かい設定を減らして、パラサイトの話で固めてきてるなとは分かった。

Bパートで「レオが襲われたことで敵がパラサイトと判明、達也が本筋に絡みだす」と描いて「USNAのパラサイトとの戦闘の報告」、最後に原作ではもっと前にあった七草と十文字の会話を最後に持ってきて「被害の範囲や人数、魔法師が襲われていること、七草と十文字の共闘」で各陣営が動き出したっていう全体の総括してるのが上手い。

・1話の華やかな印象とガラッと変わったので困惑している人が多いのもちょっとわかる。私も初見は癖が強いなと感じた。

 

 

・深雪さんについて 

高岡さん深雪さんは目が小さめで大人っぽいですね。豆塚さんより美人度は高く、石田さんよりシンプルって感じ。

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