魔法科アニメ2期9話感想
サムネ用
脚本:中本宗応
絵コンテ:寺東克己
演出:加藤大志、江口大輔
演出補佐:羽迫凱
演出協力:名和宗則
総作画監督:石田可奈、豆塚隆
エフェクト作画監督:梅田貴嗣
原作11巻156p~226pまで
アバン
・比較
・159p「硬い表情で答える孫娘を、宥めるように九島老人は手を振った」
ここ伏線。来訪者編ですでに物語後半までの要素が詰め込まれてるんですねえ。
原作ではこの後に、フリズスキャルヴを使用しピクシーのサイキックを見た真夜が、青木にピクシーを買い取るように指示するシーンがあったがカット。ここで青木さんカットということは次回学校に青木さんが来るのもカットでしょうね。
青木っていうのはアニメ1期9話で出てきた四葉の執事の一人です。
Aパート
・パラサイトを拘束しているこれ、結束バンドですかね?ケーブルとかをまとめるやつ。原作には拘束具の説明はないんですよね。
・綺麗に並べてるのシュールw
・原作では達也の「しかしまずいな…」だけでこの場を離れたほうが良いと察する理解力の高い深雪さんが見られるのですが、アニメでは分かりやすさを優先してこの場を離れたほうが良い理由をセリフにしてますね。
・比較
・原作ではエリカは拘束されたパラサイトのほうを見ていますが、アニメではほのか達をみていますね。コミカライズ参考。
・原作167p「えっと、ミキのトコの倉に運ぶけど、いいよね?」
コミカライズ「えっと、ミキのトコの倉に運ぶけど、いいよね?」
アニメ「えっと、ミキのトコに運ぶけど、いいよね?」
倉がなくなってます。無くても意味は分かる。
「
・原作167p「もちろんだよ。そもそもこれは、本来僕たちの仕事だ」
コミカライズ「もちろんだよ。そもそもこれは本来古式術者(僕たち)の仕事だ」
アニメ「もちろんだよ。そもそもこれは本来僕たち、古式魔法師の仕事だ」
分かりやすいようセリフ変えてますね。
・原作168p「俺はついでかよっ」(地の文)
コミカライズ「俺はついでかよっ」
アニメ「ついで…」
反応が大人しくなってますねwかわいい
立ち位置はコミカライズ参考ですが、アニメは構図を変えて背景にパラサイトたちを映していますね。パラサイトをどこへ誰が運ぶかの会話なので、パラサイトと運ぶメンバーを一緒に移す構図に変更したんでしょうか。上手いですね。コミカライズそのままの真似でなく構図を変えてるところ好感が持てます。
・エリカ達の服装は11巻のカラーイラストからですかね。
・肩に手を置くのはコミカライズ参考
・168p「スカートが所々裂けているピクシーと、ハーフコートに不自然なスリットが複数追加されているほのか」
原作にタイツが破れた描写は無いんですね。コミカライズ参考。煽情的になってキャビネットで帰る必要性が増してますね。感想で「なんで再成でタイツ直さないの?」って言われてて笑いました。確かに。でもほのかが気絶してるし一旦連れて離れるのは妥当かと。
・ちょっと上目遣いで、ゆっくり瞬きした後小首傾げる仕草が可愛い。おめめウルウルでかわいい。
・171p「達也の言葉に、ほのかは目を丸めて絶句した」
・原作171p「起動式を展開する際にCADへサイオンを注入するプロセスに似ていた。呼び水…みたいなものかな。あるいは、共振か」
コミカライズ「起動式を展開する前にCADへサイオンを注入するプロセスに似ている。」
アニメ「起動式を展開する際にCADへサイオンを注入するプロセスに似ていた。呼び水…みたいなものかな。あるいは、共振か」
原作に合わせたセリフ。コミカライズそのまま真似している訳ではないのが分かりますね。
ちなみに「呼び水」っていうのはポンプとかから水が出ないときに、出るように少量入れる水のことです。誘い水ともいう。
・171p「ほのかが怯えを含んだ視線をピクシーへ向けた」
ピントがほのかからピクシーに合わさっていくの好き。
・比較
・ピクシーの唇の描き方がすごくマジコ先生っぽい。
・173p「警戒する小動物を宥める口調で呟く達也」
アニメはとても優しい顔つきになってますね。
・原作にセリフはない。
コミカライズ「護送車はまだ?」(エリカ)
アニメ「こいつら、どうやって運ぶ?」(レオ)
「ウチから車を出させるわ。それでいいでしょ?」(エリカ)
護送車って千葉家のとこのだったんですね。セリフになってるので車を待ってるのが分かりやすくなりましたね。コミカライズより分かりやすいかも。
・原作では偽警察は駆け寄ってきてますが、アニメは歩いてきてます。
自転車止めるとこまで丁寧に作画されてて笑いました。自転車描くコストが増えるだろうに、原作に合わせるためにわざわざ描いたんですかね。ありがてえ。
・174p「幹比古は顔に狼狽を浮かべ、レオはふてぶてしい嗤いを唇に刻み、エリカは無言で挑戦的な視線を向けた」
・175p「その肩を掴んで、グッと引き寄せる手があった。幹比古が振り返ると、レオが面白くて仕方ないという笑みを浮かべていた」
原作とコミカライズではレオが幹比古を止めていますが、アニメではエリカが制止してます。
・比較
・コミカライズを参考にしつつ構図を変えていて、めちゃくちゃカッコよくなってるんですよね。エリカの顔が本当に良い。
・原作だと「この2人は婦女暴行未遂の現場をあたしたちが~」で
アニメは「この3人の婦女暴行未遂の現場をあたしたちが~」で人数違いますね。原作のほうが誤字?
・エリカのハッタリがどこまでハッタリなのか様々な意見をみかけました。個人的には「この区画に警察はいない」は本当で、「婦女暴行未遂をあたしたちが取り押さえた」がハッタリだと解釈しました。
エリカが連れていたのは修次たちには内緒の私設部隊なので、「この区画に警察はいない」もハッタリだと解釈する方もいらっしゃいましたね。偽警察に自分と自分の兄(ばか兄貴なので千葉の長男のほうでしょう)を知っているか試しているような口ぶりにもとれるので…どちらが正解なんでしょうね。
・原作では幹比古はレオに肩を突き飛ばされてますが、アニメでは引っ張られてますね。アニメとコミカライズは幹比古は塀側に立っているので引っ張るのが正解なんですが。
・原作ではエリカも奇襲に気づいていて幹比古の名を呼んでいます。
・177p「拳は、襲撃者の身体を浅く捉えただけで引き戻された」
・178p「棍棒を手にした男が追撃の構えを見せる」
・178p「袖口から飛び出した扇子形のCAD」「何か輪のような物が横合いから飛んできてCADにぶつかった」「CADを落とすことはしなかった」
・このチャクラムみたいな武器持ちはコミカライズには出てきません。
・179p「砲弾が道路の向こう側から飛んでくる。」
・「幹比古は風の塊を飛ばして砲弾を迎え撃った」
・「砲弾が空中で停止する、と見た瞬間、砲弾の中から網が広がり……八角形の網の八つの頂点では、超小型のロケットモーターが火を噴いて相殺された運動エネルギーを補っていた」
アニメでは七角形、頂点にモーターはついてないみたいですね。
コミカライズも七角形ですが、モーターが中央についています。
・179p「空中で待ち受ける人影」「迫りくる円環状の投擲武器」
アニメでは円環状の投擲武器ではなく砲弾になってますね。コミカライズは跳躍していない。
・比較
・ここの砲弾撃ちへの雷童子はアニオリ。
・レオの戦闘の細かい描写は原作にないので、ここアニオリ。
両腕で棍棒弾くところと、膝蹴りすることめっちゃかっこいい。
・エリカの戦闘シーンもカッコいい。クルッと一回転するとこ好き。
切りつけたところがボワッとなるのはコミカライズ参考かな?
・ここのフワッと距離取る動き好き。
・Aパートでの薬物の説明カットでしたが、説明しなくてもわかる仕草ですよね。コミカライズが偉大過ぎる。
・クレーンで3人回収器用ですよね。かなりシュールw
原作には飛行船に魔法は使われいないそうですが、この世界の非魔法最新型の光学迷彩すごいですね。夜空が透けて見える飛行船の作画すごい面白い。
・比較
・ここの「冷蔵庫」は魔法師を低温麻酔で冬眠状態にして無力化しておく私設のことです。
・原作ではこの後に九島閣下が、七草弘一がパラサイトを狙っていることと、その謀略を阻止するために匿名で四葉に情報を流す話があるがカット。ここがBパートのバランス大佐と亜夜子の会話につながります。
・あと深雪さんが雫に影響されてネグリジェを着たり、魔法は妖魔が由来かと不安に思ったり、眠れるまで達也にそばにいてもらうシーンがあるがカット。最後のはEDに出てるやつですね。
Bパート
2096年2月17日(金)
・アニメでは達也の表情見えなくて怖いですねw
・エリカのポニテがピョコピョコするのかわいい。三者三葉で動きが丁寧なんですよねここ。「どう達也に話すか…」と互いの顔を見合わせてるときは動きがバラバラなんだけど、達也が話し始めたらビクっと動きがシンクロするの面白いw
なんだかいつもより彩度が高いというか…ちょっと色合い違いますよね。朝だから?
・面白装備wwww
・原作曰く達也はエリカ達を慰めるためにこの発言をしたらしいが顔が悪すぎるwwwww人を慰めてる顔ではないwwww
・「お兄様がいないとクラスメイト達は後手に回ってダメ」みたいな感想を見かけたのですが、防諜第三課が飛行船や薬物など奇想天外な武器を所持していたことからもわかるように、用意周到で変則的な敵だったために後れをとっただけで、エリカ達が弱いわけでは決してないのです。セリフにもありましたが戦闘への予算が違いますし、隠密行動故大掛かりな武器を持ち込めませんでしたし。
・比較。服装はコミカライズ。
原作にはヴィジホンで通話とありますが、アニメは電話機というよりタブレットですね。コミカライズはPC。
今回の亜夜子ちゃんも顔と声が良すぎる。
・説明せずともリーナにメールを送ろうとしているのが一目でわかる。コミカライズみたいにシリウス少佐に連絡しよう…みたいなモノローグ入ってなくて良かった…。
・比較。かわいい
・あざとい…動きがあざとい…
原作いわく「肩を竦めようとして途中で中断したような仕草」
・原作では達也と真由美は向かい合わせで座っていますが、アニメは達也は立っていて真由美は生徒会長の椅子に座ってますね。もう生徒会長ではないのに。コミカライズは二人とも立っています。
・モブまで顔が良い…
・「パラサイトを利用したことが世間にバレて、そのせいで」の「そのせいで」の言い方がめっちゃ好き
・210p「声と口調は呆れ交じりのものだったが、瞳に揺れる光は、そのセリフが単なる憎まれ口にとどまるものではないと物語っていた。」
アニメで真由美さんにこの顔をさせたスタッフに拍手喝采を送りたい。普段穏やかで可愛い女の子でも、七草真由美は十師族・七草の長女。こういう怖いところが垣間見えるのは解釈一致。
コミカライズの穏やかな会話も好きですけどね。ここはアニメのほうが良い解釈をしていると思います。
アニメではカットされましたが、原作ではこの後に達也の父が後妻のマンションに入りびたりなのを聞いて動揺するかわいいシーンが清涼剤として入っています。
2096年2月18日(土)
・原作212p「防諜第三課のスパイ収容施設が襲撃されて、捕まっていたパラサイトが殺された」
アニメは原作より丁寧で、コミカライズより堅苦しいですね。というかコミカライズ版の誤字に今気が付いた。「ようよ」
・突然の達也のシャワーシーンで草。女性ファンに向けたものでしょうか…?
深雪さんにすぐメールのことを知らせなかったのは、深雪さんに伝えるかどうか迷っていたからですね。
にしても達也の身体の傷少ないですね…クラスメイトが引くくらい傷だらけな設定なんですが…。
・コミカライズでは兄妹は座っていますが、アニメでは深雪さんは立っていますね。原作に深雪さんが達也の両肩に手を置く描写があるので、多分深雪さんは最初から立っているのが正解かなと。
深雪さんの立ち姿が美しい。肌の白さが顕著。
・原作には扉には複雑な文様がびっしり書かれているとありますが、アニメは倣ってないですね。
ナイフで切る動作4回。原作通り。
・吐く息が白い。例の「冷蔵庫」ですね。
・ここの達也のつぶやきはアニオリ。コミカライズより表情が豊か。
・よく見ると深雪さん震えてますね。細かい。
・比較
・アニメの、兄にそっと伺うような仕草が良き
・比較
・ここのセリフは原作には無い
コミカライズ「大丈夫だ。対策はしてある」
アニメ「大丈夫だ深雪。この部屋にはマイクもカメラもない。向こうが一方的にしゃべっているだけで、こちらを探るすべはない」
アニメのセリフのほうが原作寄りで、より丁寧ですね。
・原作では深雪の手は達也の両肩に置かれていますが、アニメとコミカライズは右肩ですね。深雪の手に達也が手を添えるのはコミカライズ参考。
・原作のレイモンドの「単刀直入に言おう。ああ良い言葉だね、これ」の単刀直入感のないセリフがコミカルで好き
・「何故か彼女は知っていた」
九島が匿名で四葉に「七草(第三課)がパラサイトを捕獲した」と情報を流し、四葉が亜夜子を使ってUSNA軍(バランス大佐からリーナへ)に情報を流していた。それがレイモンドがUSNA軍に情報提供する前だった。という話。
コミカライズより深雪さんがおびえている感ありますね。
・比較
・223p「レイモンドはパイプを軽く振り回すようなパントマイムを見せた」
・「検索履歴が残ってしまう」のあたりでキーボードとそこにレイモンドの顔を映す演出が良い。
・検索履歴の話、フギンとムニンの単語はカットしてましたね。分かりやすくするためでしょう。
「フリズスキャルヴ」は北欧神話のオーディンの椅子で、全世界を視界に映すことができるもの。「フギンとムニン」はオーディンに付き添うワタリガラス、「フギン」は思考、「ムニン」は記憶を意味する。
・ここでブランシュと無頭竜の話とつながるの気持ちいいですよね。マテリアルバーストの件といい、わりと魔法科の苦難は達也の自業自得にも見える。
・比較。声が付くと胡散臭さ増しますねw
・224p「達也は実際に噴き出していた」とありますが、アニメはめちゃくちゃ小馬鹿にした表情になってますねw
・比較
・コミカライズよりもよく動いて胡散臭い感じが出てて良いですね。レイモンドのくせに顔が良い。あと中の人の河西さんピッタリですよね。
・226p「深雪が詰めていた息を一気に吐き出したようだ」
まとめ
★★★★★
・ 5話に匹敵する出来の良い回。アクション、構図、作画、音楽、どれも良き。
・Aパートでアクション、Bパートで解説で分けられているのが助かる。
・エリカと真由美さんの顔の描き方がとても良い。とくに真由美さんの「怖いこというのね」のお顔。
・ただコミカライズの真似をしているわけではないのがセリフの比較から分かる。セリフも原作そのままではなく分かりやすいように改変をしているのもいい。
深雪さんまとめ