魔法科アニメ2期10話感想
サムネ用
脚本:中本宗応
絵コンテ/演出:ジミー・ストーン
作画監督:菊池康仁、橋本明日美、高岡じゅんいち、山崎秀樹、川口弘明、黒川あゆみ
エフェクト作画監督:梅田貴嗣
アクション作画監督:菊池康仁
総作画監督:石田可奈
総力戦…みたいなメンバーですね…
原作10巻226p~320pまで
アバン
・2096年2月18日(土)
・235p「陰のある儚げな美しさ」
憂いのある美貌を再現していて嬉しい。青みがかった配色と陰の入りがとても良い。1期じゃ絶対この顔を表現してくれなかっただろう。髪をいじるのはコミカライズからですね。
・237p「クルリと踵を返しながら」
アニメはそのまますれ違ってますね。「同じ方向へは共に歩んでいけない」って表現なんでしょうか。
・原作ではこのシーンの前に青木が魔法科高校にやってきて、ピクシーを真夜が欲しがっているから購入させてほしいと達也に交渉する場面がありましたが、アニメではそもそも真夜が青木にピクシー購入の依頼をするシーンがカットなので、ここもカット。
・あとこのシーンの後に真夜がパラサイトのサンプル入手を亜夜子に依頼するシーンがあるがカット。それと七草弘一がこの件から手を引く描写がある。
Aパート
・2096年2月19日(日)、場所は魔法科高校の野外演習場、人口森林。
・ほのかは美月のオーラ光を参考に光学魔法で映像をカメラに取り込み、達也たちに送っている。ほのかの魔法は邪眼といい、破壊力はありませんが悪用したら地味にヤバそうなのばかりですよね。
・周りに札が張られているのはアニオリですかね。
・249p「達也は手振りで移動を指示した。深雪、エリカ、レオ、そしてピクシーが頷く」
・250p「レオは左右に目を配りながら、深雪、ピクシーと速さを合わせて走り出した」
エリカとレオの顔が楽しそうなんですよね。さりげなく女の子の速さに合わせて殿(しんがり)つとめるレオかっこよすぎないか?前衛と後衛に男子がいるのが良い。
・レオが走り出すここ、カッコいいなあ。スピード感すごい。
・モブのくせにダンシングブレイズを回し蹴りで蹴り落とすのカッコ良すぎるのだが?
・すご…なんだこの変態作画は…すご…ヤバ…たった四秒なんですよココ…やば…すき…
・お顔が、良い。
・「擬似瞬間移動」、慣性中和と高速移動の複合術式。コイツが厄介なせいでリーナはパラサイトたちに決定打を決められないでいる。
・ここのダンシングブレイズの表現かっこいい
・今回アクションの気合いのいようがすごい
・コミカライズでは敵がエリカの動きに動揺して足を滑らせたのを好機にエリカが斬りかかりましたが、アニメは原作通りに着地の瞬間をピンポイントで捉えて斬ってますねえ。ちなみにエリカの持っているCADは「ミズチ丸」って名前。横浜騒乱編で使っていた「大蛇丸」の小型バージョン。
ここ必殺仕事人みたい。
・幹比古って呼ぶ達也の声が想像より血気せまってビックリした。今回の達也の演技は結構感情が籠っている印象がある。
あとここで幹比古が「了解」っていうのはアニオリ。
・封印の紋様はコミカライズからですね。
・ここでエリカが「どれどれ」と言ったり、肩にCADを置くのはコミカライズ参考。
・このへん高岡さんっぽいですね。
・エリカの刀にカメラ下がっていくの良いですね。
殺すことに戸惑いがあるリーナと、殺す覚悟の決まっているエリカの対比。高校生なのにそれぞれがこんな覚悟をしている魔法科世界の物騒さが際立ちますね…。
・原作ではレオ達は達也との合流せずに抜刀隊と戦っていましたが、アニメは最初から合流させてますね。
・「抜刀隊」の解説がセリフになってますね。九島の配下なのが映像になると分かりやすい。九島閣下がパラサイトに興味を持ってからわずか3日で部隊をよこしてきたので、達也にも予想外の刺客。
・エリカの刀抜き方かっこよい
・ここ何気に動きが細かくて好き。
・黄(緑)、青、赤で配色が戦隊ものみたいだ。原作だとエリカが助太刀に入るかたちなので「後を追わないとな」「そうね」の掛け合いはない。主人公を先に行かせる仲間って構図はなんだか少年漫画みたいな感じで、魔法科らしくはないんですけどBGMも相まってカッコいいですね。
・パラサイト6人、原作通り。
・「6体のパラサイトの魔法を止めるために深雪が魔法を放った」という説明と映像があるので「領域干渉」の解説は無しだったんでしょう。上手いと思いました。「何のために魔法を発動して、どう効果があったのか」を表現する説明の取捨選択と映像の組み合わせの塩梅が上手い。
「領域干渉」は簡単に説明すると指定範囲に「自分だけが魔法を発動できる空間」を作り出して、他者の魔法発動を阻害するもの。達也とリーナが魔法発動できるのは、二人が高い干渉力を持っているから。
・原作ではこのあたりから修次が登場しますが、アニメは修次全カットで悲しい。エリカの兄離れの話はとても良いので原作を読むことをお勧めしたい。
・土遁の出方が面白いwww
・パラサイトの吹っ飛び方wwwwwww
・ここの「しまった」は「殺してしまった」の「しまった」ですね。わりと分かりにくい。エリカはああは言ったものの達也にパラサイトを殺すなと言われたのを気にしてるんですね。
・刃物を持ってピクシーを襲おうとしたパラサイトを撃退したのは、原作では修次です。
・原作ではパラサイトの身体は破裂していますが、アニメでは燃えてますね。
・達也に呼ばれて嬉しそうなピクシー、アニオリですね。とてもいい。
・原作通りパラサイト2体。
・現状を把握しようとほのかが魔法でピクシーへ光の通り道を通したことで、ほのかからピクシーへのサイオン供給の回路を繋げることに偶然なったってシーン。だからほのかの髪飾りが光っているんですね。
Bパート
・原作通り9体。
・急に妖怪大戦争や怪獣映画のノリに
・9体パラサイト合体のパラサイトの姿はリーナには見えないが、なんとなく強い力がピクシーを覆っているのは分かる。パラサイトの見た目が違うのはここがリーナ視点の映像だから。原作に合わせた描写ですね。
・アンジーからリーナへの声の変わりよう、日笠さん本当にすごいですよね。
一瞬映る達也の顔もどこか辛そうなんですよね…
・原作「そうでなきゃ、ワタシは何でこんなトコにいるのよ!」
コミカライズ「でなきゃ、ワタシは、なんでこんなトコにいるのよ!」
アニメ「そうでなきゃ、ワタシは何のために日本に来て、同胞を手にかけているのよ!」
台詞が分かりやすいよう改変されています。すごく良い。涙の追加も良い。日笠さんの演技力と相俟ってすごく辛いし、美しい。
・原作には「次々と撃ち出される魔法」としかないので、魔法名が出るのはコミカライズ参考ですね。
・297p「深雪が「ソレ」の存在するであろうエリアを中心とする球体状の領域干渉フィールドを支え続けている」
映像では達也視点なので九頭竜のパラサイトが見えていますが、深雪さんはパラサイトを視ることができないため、パラサイトを抑える領域干渉がうまく指定できていないのです。全体を覆う領域干渉も可能ですが、それをやると達也とリーナの魔法まで阻害してしまうためできないのです。
・カットイン演出でほんとに少年漫画みたいな雰囲気にw
・やはり対妖魔用のCADは黒いんですね。
・達也がほのかにありがとうと言うのはコミカライズから。
・この炎は迦楼羅炎。5話でも使っていた術式です。
怪獣映画みたいですね。
・裸にする意味ははたしてあったのだろうか…表現の基本はコミカライズを真似ていますね。音楽と演出でさらに盛り上げていますが。
・301p「達也の左手は、深雪の頭を自分の胸に抱え込んでいた」「深雪の両手は、達也の胸に添えられていた」「達也の右手が「ソレ」を指し示していた」
・壮大な音楽と早見さんの静かな演技でコキュートスがすごく綺麗でカッコいい。「コキュートス」っていう前に一瞬BGMが止まるの良いですね。
・1期でもコキュートスを使っていましたが、あまりにもお粗末な描写でガッカリしていたので、2期のこの気合いの入れようが嬉しくて仕方ないです。(ちなみに原作でのコキュートスの描写にかけたぺージ数は同じ2ページです。)
・10話は常に星空の描写が美しい…舞う雪の結晶のようなものとあいまってとても幻想的。
・深雪さんは達也の視ている情報量の多さに酔っています。このあたりもコミカライズそのままですね。
・307p「いきなり我に返ってじたばたと腕の中で暴れだした妹に」
ここじたばたさせてないの英断。身を固くして恥ずかしがっていたほうが淑女らしいと思うので。
・ここすき
・309p「達也に抱きあげられた深雪だけが、兄の肩越しに、気遣わしげな眼差しをリーナへ送っていた」
・312p「優雅に見える仕草で膝を折った」
カーテシーですね。カーテシー大好き。コミカライズより描き方が上手い。亜夜子が着ているコートはコミカライズ参考。
・313p「挑発的でありながら、引き込まれるような妖しい笑み」「九島の眼には意図に相応しい眼光が宿っている。だがそれを前にしても、亜夜子の可憐でありながら同時に不敵な態度は崩さなかった」
・314p「亜夜子が強気な笑みを維持したまま、老人の眼光を正面から受け止め」
・ここで目元が隠れるの良いですね。
内心亜夜子はヒヤヒヤしているので、鋭い眼光と汗の表現は良かったですね。まだ中学生なのに大人と交渉できる亜夜子ちゃんの有能さよ…真夜さまが気に入るのも納得である。
・ここ微妙に幼いので、軍に入りたての頃かな?
・リーナの名前の由来、アンジェリーナ=天使で天の使いで、魔法世界に縛られているってのを表しているってのを今回はしみじみ感じて…良いネーミングセンスですよね。
・ここ拳を握りしめる仕草が良い。
魔法科世界の鎖からの脱出ってテーマ、入学編からほのめかしていたけど、来訪者編で達也と似た境遇のリーナが出てくることで本格的にスタートしていくんですよね。
まとめ
★★★★★
・スタッフ総力戦という印象の回だった。作画、アクション、BGM、声優の演技、どれも劇場版並み。
・キャラの顔が常に綺麗ですごい。コキュートスといい、気合いの入れようが全く1期と違う。溜飲が下がるようだ。
・演出が微妙に少年漫画や怪獣映画みたいで、原作では感じにくかった熱さや盛り上がりがあった。アニメでしかできないことを全力でやっているという感じで、アニメ化してくれて良かったと一番感じた回だった。
・欠点があるなら画面が暗いことと、過度な裸演出。
次回Bパートは作者脚本だそうな。楽しみですね。
・深雪さんまとめ