魔法科アニメ2期4話感想
サムネ用
脚本:中本宗応(ライトワークス)
絵コンテ:ジミー ストーン
演出:ジミー ストーン
総作画監督:豆塚 隆
エフェクト作画監督:梅田青嗣
アクション作画監督:菊地康仁
原作9巻261p~10巻48pまで
Aパート
・リーナVS達也の続き
原作ではこのシーンの前に移動中の深雪と八雲の会話があり、八雲が来た理由や「纏衣の逃げ水」と「パレード」の関係の話があったがカットされている。
ので、八雲がただ付いてきただけになっている。前回きっちり尺をとって「纏衣の逃げ水」の話出してたのにここカットなのか…。
画像↓はコミカライズ
関係図もう一回張っておきます。
パレードには九重にとって門外不出の秘伝が含まれるので、これ以上広ませないためにリーナに杭を刺しに来たんですね。
・リーナが撃った弾丸、連続5発。原作通り。コミカライズは撃つ前に銃を分解されている。
・比較
・原作9巻266p「そのスピードは到底、少女のものではなかったが、常人の限界を超えるものではない」とあったので、「リーナの身体能力が普通の少女のものではない」という表現だと思っていたのですが、アニメは移動に魔法を使ってますね。原作にはハッキリ書いてなっかのでどっちともとれそうなんですが、多分アニメが正解なんだろう。
・幻影の表現綺麗ですね。パレード解除のエフェクトも綺麗でしたが。
原作ではリーナ(幻影)の右手に鉛玉が貫通するのですが、アニメでは左ですね。コミカライズは原作どおり右腕貫通。
・ここ、たった数秒でめちゃくちゃおもしろくてですね
達也がいる画面やや左側からこちらに迫るように右手前に鉛玉が飛び、
左手前から右奥へリーナの左腕を貫通、この際に左腕側へ構えていたナイフに視線誘導
鉛玉が飛んで行った右奥にナイフを振りかざし
鉛玉が飛んできた左手前に向けて打ち返すようにナイフを投げる
このあと達也に向けて左手前からくるはずのナイフがトリッキーに左手前から来るのも面白いんですよね。
左腕貫通に変更したのはこの動きのためと考えると、こういう改変はアリアリのアリです。
・達也が押されている側なので左側に移動するシーンが多いんですかね。
ここコミカライズも視線誘導面白いのでお勧めです。
「見た目の偽装に振り分けていた演算を、位置の偽装に振り分けているのか」
「パレードを破るには幻影を破壊し、新たな幻影を形成される前に本体を攻撃するか、五感に頼らずイデアで本体の座標を割り出して攻撃するしかない」
「パレード再発動のスピードが化け物じみている」
原作の地の文解説を入れてくれて嬉しい…アニメ勢にはサッパリかもしれないが。
・比較
原作とコミカライズでは「ジ」までしか言ってませんが、アニメでは「ジーザ」まで言ってますね。多分「ジ」だけじゃ「ジーザス」か分からないから配慮なんでしょう。
・「定率減速」(物体の運動速度を一定割合減速する魔法)をセリフに出してくるとは思わなかった。初見で「え?!」って声出しちゃいました。コミカライズでは発動してない。アニメでテンポ意識して絶対カットすると思ってました。
魔法の細かい解説はできないけど何か魔法を発動していることはちゃんと伝えたいっていうスタッフの試行錯誤が見えました。
・「まだ手の内を見せるわけには」はコミカライズ参考ですね。原作では自己修復術式オートスタートのあと間髪入れずに強制停止してるし、なぜ強制停止したのか理由は書かれていない。コミカライズ参考の良い例ですね。
・ここのグルりとするカメラワーク面白いですね。
・比較
・「二本は右腕、そして右肩、左腕、脚、全て急所を外している」
ここのセリフ音声似にしてくれて嬉しい。刺さる場所は合っててもセリフにしてくれるとは思ってなかった(コミカライズはカットしてる)
リーナはずっと無力化目的で達也を殺そうとはしてなかったんだよね。ささやかだけどリーナの優しさと甘さが見えるところなのでノーカット嬉しい。
・「ダガーは細かな砂と化して飛び散った」と原作にあるがアニメでは砂になったようには見えませんね。コミカライズでは砂になっている。
砂になったからリーナが一瞬腐食と勘違いしたので微妙に表現が食い違いますね。
・比較
なんでわざわざ仮面外したのかと原作読み返したら情報端末を兼ねてるからって理由がありました。
・アニメでコミカライズのこのギャグ顔を採用するとは…
叫ばれても全く動じない達也の対比で笑ってしまう。原作でもここは白けてます。コミカライズに合わせて達也もギャグ顔にしなかったのは良いですね。
・比較
「我々日本の魔法師の覚悟を甘く見ないでもらおうか」ってセリフ好きだったんですけどカットされてますね。仕方ないか。
にしても画面が暗くて色調補正しないとよく見えないのはこのアニメの欠点よな…
・自己紹介の前に「膝を軽く折って丁寧に一礼した」と原作にあるけどアニメはカット。そもそも「膝を軽く折って丁寧に一礼した」ってなんでしょうね?カーテシー?コミカライズは普通に頭下げてますね。ひとつため息ついてるのは原作通りです。
・比較
・かっこいい
アニメ「せっかくの心遣いを無にしてしまったということか」
コミカライズ「後悔するとはそういう意味か」
どちらも原作の同じシーン内にあるセリフだが選択が違う。
細かい違いなんですが原作ではナイフは右手で銃は左手なんですがアニメは逆ですね。ここはコミカライズに倣ったか
・比較
出てきていきなり魔法ぶっぱしてる深雪さんですが、原作では達也に襲い掛かろうとした敵を確認してから放ってますね。
魔法科の魔法って魔力で炎や氷を作って手から放つものじゃなく、指定領域の事象に干渉するものなので、アニメのこの手のひらから冷気ドバーは違和感ありますね。原作では細かい描写はありませんが、多分敵の足元の領域に冷却魔法かけてるんだと思います。
「そんなことはさせないわよ!」の声色が幼くてちょっとなあ…。
・背後からひょこっと八雲が出てくるの面白いですね。原作ではスターズ隊員二人をを一瞬で無力化してます。原作でのここの達也の皮肉が可愛いので読んでほしさある。
・9巻279p「彼女(リーナ)の前にはCADを構えた深雪。達也の右手は、まっすぐリーナに向いたまま。八雲の視線は達也に向けられているが、その視界の中にはしっかりとリーナの姿を納めている。」
原作では深雪さんはリーナを警戒してリーナに向けてCADを構えているのですが、アニメではCADを向けてないどころかリーナの前の出て背中を見せてますね…。(コミカライズは常にCADを構えていて、位置はリーナの斜め後ろ)
早見さんの可愛い声色とあいまって未熟さが前面に出ちゃってる感じ。
あとコミカライズを意識したせいか深雪さんの姿勢がだらしないんですよね。へっぴり腰というか。
・リーナの「1体3なんてズルいじゃない!アンフェアよ!」というセリフに「さっきまで達也を多人数で包囲してたのに何言ってんだこのポンコツちゃん」と思ったアニメ勢は数多くいただろう。原作ではちゃんと突っ込まれてます。
・比較
アニメ「あなたのことはライバルだと思ってる」
コミカライズ「あなたは私の友人だけど」
原作「わたしはあなたのことをライバルで友人だと思っているけれど」
怒ってる深雪さんのアップでアニメで初めて「司波深雪は四葉の直系だ」と感じられたのですが、早見さんの演技がそんなに怖くなくてもったいないですね。早見さんの演技力なら可能だとおもうんですが。もっと低く演じていいのに。
・比較
表情の細やかさはやはり漫画の特権か。コミカライズには勝てないですね。
・アニメではそのまま河川敷のシーンですが、原作ではバイク二人乗りでくっつく兄妹と八雲がリーナに「パレード」について杭を刺すシーンがあります。コミカライズにはある。
ここもカットしちゃうと八雲がなんでついてきたのか分からなくなっちゃうよなあ。
あと原作のここの八雲とリーナのやり取り、リーナの将来を考えると何気にフラグ構築シーンですよね。入れて欲しかった気持ちが強いが、この後の戦闘シーンに尺を使いたいからカットしたんだろうなあ
・「何を考えているのか大体見当はつく。だが、約束は守るから安心してくれ」
慣れない土地の知らない場所に連れてこられて監禁や暗殺の可能性を考えているリーナの気持ちを察したって意味。CADを握るリーナのシーンで顔に不安の色を滲ませたほうが分かりやすかったのではと思わなくもない。原作では達也に話しかけられて身体をビクっと反応させてますね。
あとなんで深雪さんこんなムスッとした顔してるんですか?290pに「闘志のみなぎる瞳」ってあるから?さっきと表情に差がありすぎる。
・比較
ここすき
・比較
アニメ「この程度では通用しませんか」
コミカライズ「この程度では通用しないか」
原作「この程度では通用しないか」
・「重力と慣性の同時低減を織り込んだ自己加速術式」
・よくみるとここでボタンちぎってるんですね。(原作ではジャケットから、コミカライズはズボン?)
ここすき
・「減速領域」(ディーセラレイションゾーン)
「ダンシングブレイズ」以外は魔法名は口に出してはいないと副監督のジミーストーンさんが以前おっしゃっていましたが、技名叫んでるように見えますよね。
見映え重視のため魔法の解説はカットするが、何の魔法を使っているかは出したいので魔法名は音声にしたんでしょうねココも。
・引っ張られるリーナの顔可愛い
・ボタン撃つシーンが綺麗。かつてこんなに美しくボタンを投げるアニメーションがあっただろうか。気合い入れすぎでしょ。SEが気持ちいい。とくに風の音。
・比較
・「分子ディバイダ―」
どうみても魔法名叫んでるようにしか見えない。
・「ダンシングブレイズ」
原作には「側面と裏側から」ナイフが来てるはずなんですが、アニメだと4本全部前からですね。
エフェクトすごく綺麗なのにもったいない。
・ここで汗かいてる深雪さん解釈違いですね。確かに達也に魔法制御力を返してもらわなければ負けていたと深雪さんは考えていたけど、自分の力に不安を感じるほど深雪さんはメンタル弱くないし自分の技量は分かってるし、気弱でもない。
あとアニメのここの深雪さん、目つきは鋭いときはあるのに魔法発動に両腕を胸元に持ってきてることが多くて全体的に保守的なんだよね。
コミカライズは常に凛々しくて焦ることもなく、姿勢正しく腕を前に突き出してて、こちらのほうが私の解釈に近い。
兄がそばにいるから深雪さんは胸を張って振舞うと思うので。
根本部分でアニメスタッフと司波深雪の解釈が合わないんだなあとやっぱり思います
・比較
深雪さんの服装は原作ではライダースーツみたいなやつですが、アニメはコミカライズを参考にしてます。
・めっちゃ綺麗ですねここ。原作通りオーロラが出てる。
・ここ、深雪さんだけ達也を気にしたの良いですね。
・比較
・八雲が土遁の術で衝撃から逃れていたのは原作通りなんだけど、いざ映像化されるとシュールだなあ
・比較
Bパート
・2096年1月22日(日)
リーナの拠点ってこんなに良いとこだったのか
・原作ではリーナの寝起きシーンは達也が学校にエリカ達を呼び出すシーンの後だったんですが、入れ替えてますね。
場面転換を減らして分かりやすくしてる?
・良い部屋デザインですね。配色に温かみがある。アングルも良い。会話シーンなのに視覚的に飽きない作り。
・コミカライズを超えるギャグ顔を出してくるとは…
リーナのかわいらしさと、AパートとBパートでのギャップを意識してるんだなあというのは分かる
ここ監督が描いたらしいですよ。
ここきめえ丸
ミア…来週…ウッ…
・比較
10巻37p「授業参観を嫌がる子供の心理に似た抵抗感」
・2096年1月28日(土)夜
近未来のわりに古風な服装なのは、この世界のアメリカ(USNA)は部分的に伝統回帰しているからクラシック化してるって設定だから。原作に合わせた描写。
建物はコミカライズ参考かな。
・10巻39p
「長めのマッシュレイヤーにした黒髪」✖
「床すれすれまであるスカート丈」✖
「むき出しの背中と肩と二の腕」◯
「肘まで覆う長手袋」◯
雫の髪型が長めのマッシュレイヤーの黒髪だとここで初めて描写されるシーンなんですが、原作挿絵はずっと設定無視してますね。
あとストールは腰の上あたりまでカバーしてるって描写だけど、腰までないですね。(コミカライズは原作に倣ってる)
アニメに描写はありませんがストールが寒さに心もとないので魔法で周りを温かくして、音も遮断してます。
・比較
・ここのBGM、パラサイト関連の話をしているからパラサイト用の虫の羽音のようなBGMなんだろうけど、レイモンドの将来を知ってると狙ってるな?という気持ちになりますよね。
・2096年1月22日(日)学校
原作では先に達也が生徒会室に来ていますが、アニメでは最後に来てますね。
・十文字先輩デッッッッッカ。太すぎで笑う。
気まずくてソッポ向いてるエリカ細かいですね
律儀なノック音は原作通りです。
・ここの深雪さんさんで困った顔してるんでしょう?日曜日に呼び出して申し訳ないから?
・比較
・ここで似た反応をする二人を同じ画面にいれるのは、原作の「意外に息の合ったところを見せた美少女二人」を意識したんですかね?
ここの会話上手くセリフ短縮上手いですね。要点は伝わっているはず。
・比較
達也は自分にできることと出来ないことを分かっているので割と周りを利用するし頼るし巻き込んでいくんですよね。こういう強かなところも達也の魅力ですよね。
・キャビネット内兄妹の会話
・10巻46p「深雪は胸が締め付けられるような苦しさに耐えて」の再現ですかね。
・手を取るアレンジ良いですね
・48p「達也は正面を向いて座り直し。目を閉じた」
座りなおす仕草まで再現してますね
良いシーンなのにBGMが変すぎる…ポロロロン♪みたいなピアノの音が合ってない…。あと深雪さんの眉毛がピョンピョンしてるのが気になる。
まとめ
★★★★☆
・戦闘シーンのテンポが良い。エフェクトが綺麗。魔法の解説の取捨選択が良い。
・テンポと映像的見映えを意識しながら原作の魔法解説を入れようとしている工夫が見える。アニメ化用に原作をかみ砕いたのが分かる。3話より良い。
・リーナがかわいい。
・深雪さんの解釈が私と合わない。美人度が低い。怖い顔は良い。深雪さんの顔が良ければ星5であった。
・BGMで台無し。
・深雪さん比較
石田さんと豆塚さんで統一感がないですね